貯金

王道!定番貯金の仕方20選

さて、いよいよ”王道”とも呼ばれる貯金の仕方を数々ご紹介しますが、自分にピッタリな貯蓄法を見つけることで、長期間、お金を貯める習慣が身につきます。様々なサービスを紹介しますが、それぞれで特徴だけではなく、なぜその方が貯蓄性が高まるのかわかりやすく説明しましょう。

それと大前提として、『お金は自分の手元から離すと増える』という、意外と知られていない考え方があるのをご存じでしょうか?それも含めて、より詳しくご紹介します。

貯金の仕方1:ゆうちょダイレクト

日本郵便株式会社が提供する金融サービスで、今更?明の要らない『ゆうちょ』ですが、インターネットを通じて入金や送金、給与受け取りなどが出来る、一般的なメガバンクなどの銀行業務と近い形態の貯金ですね。ちなみに、ゆうちょの場合は”預金”という言葉を使いません。『貯金』という言葉を使います。これは、一般銀行は、顧客が預けたお金は、銀行が他者に貸し出したり、融資に使われるため、実は銀行の経営上、仮に経営が苦しくなり、最終手段となると”預金封鎖”といって、顧客の預金引出しを制限します。簡単に言えば、銀行預金は、あくまで一時的に預けた人が、銀行に口座を通して貸しているのと同じです。

しかし、この運用はゆうちょはしておらず、ゆうちょが提供している一般の預り金はすべて個人の資産であり、ゆうちょがそれを自由に運用することはありません。

この性質上、ゆうちょの場合は自分がゆうちょに口座を持ってる限り、そこから窓口が閉まってATMからお金を引出しても、銀行のように『時間外引出し手数料』が発生しないのです。一般的な銀行では、午後6時以降は時間外手数料を取られますよね?しかし、ゆうちょの場合は、支店や支局のATM営業時間次第ではありますが、例えばATMが午後7時まで稼働していて、窓口が終わっていようが、手数料を取られることは無いのです。支店の場合は、夜9時までATMが稼働している場合があり、それでも手数料はかかりません。これは休日でも同じで、祝日・休日は小銭はおろせませんが、お札でも手数料は取られないのです。

この手数料、通常は110円とか、自分の口座であっても銀行なら取られるので、少ない額でも”積もれば山”、1ヶ月に10回時間外を利用すると、1,100円余計に取られ、年間では13,200円にもなりますから、バカにはできません。なお支店とは、ゆうちょの場合は郵便物や宅配の小包を受け入れている拠点となってる店で、窓口近くに『時間外窓口』が設置されているので、支局と支店は区別できます。ATM営業時間は支店の方が銀行並みに遅くまで利用できるので、非常に便利です。

これをインターネットで、わざわざATMに行かなくても自宅で確認できるのが、ゆうちょダイレクトです。

貯金の仕方2:定額貯金

現在ゆうちょのみが扱っている金融商品で、定期預金とは全く違う自由度の高い貯蓄の仕方です。最大の特徴は、口座を開設して入金した日から起算して半年たてば、定期預金と違っていつでも引き出せます。

更に、金利は1年未満は0.010%とかなり低いですが、それでも半年福利なので、通常の貯金をするよりはお得になっています。半年複利とは、6ヶ月を目安に預けた金額の総額を元本とし、それに利息をつけるという事ですので、毎月少なくとも預けるお金で口座の貯金を増やしていけば、半年ごとに利息は再計算されるので、徐々に貯金が増えるといったものです。

定期貯金と違って、半年ごとに利息が増えているイメージなので、通帳を見るのが嬉しくなり、金額次第では貯金の意欲が高まります。

貯金の仕方3:満期一括受取型定期貯金

これもゆうちょが提供している金融商品の一つで、預け方は通常のゆうちょの普通貯金口座から、自動引き落とし、あるいは定期的に貯金している人が指定した金額を定期貯金に預けるといった形態をとります。毎月と年6回以内の”特別月”を併用して、最長3年間、合計54回まで積み立てることが出来ます。自分で月によって金額を指定できる点も通常の定期預金よりも便利ですが、『満期一括受取型』と言う意味は、定期貯金で満期払い戻しとなった場合に、そのまま総額が通常貯金、つまり普段、自分が引き出しに使っている口座に自動で振り込まれるということです。

この満期一括受取型定期貯金の便利なところは、複数のゆうちょ通常貯金を持っていれば、これと組み合わせてセットで”貯金用口座”を作れる点です。定額用に預け入れる通常貯金に、普段使っている通常貯金とは別にお金を入れておき、毎月、決まった日に自動に定期保険に預ける形となるので、家族であれば非常に便利な貯蓄の仕方となります。

貯金の仕方4:自動積立定額貯金

こちらは読んで字のごとく、通常貯金から自動的・定期的に預金者が指定する金額を定額貯金に預ける形態の、一般的な定期預金と同じです。しかし特徴は、預け方を毎月と年6回の方法を併用することで、最長6年間、預け入れ合計108回と非常に期間が長いのが、かなり貯金の方法としては継続性があります。通常、一般的な銀行の定期預金の場合は、預け入れ方法は『一括』になってるので、預金を後から増額することは出来ません。もちろん、自動積立定期預金も銀行では提供していますが、ゆうちょは”1,000円単位”という縛りがないので、有利だと言えるでしょう。

貯金の仕方5:定期貯金

こちらは、皆さんご存じのすでに?明の必要ない銀行が提供する金融サービスですね。自動で預金口座から引き落として定期預金に預ける形なので、収入が不定期な人には少々ストレスがかさむ貯金方法です。どちらかと言えば、まとまった資金がある人向けですね。

貯金の仕方6:養老保険

近年、大手生命保険会社があまり扱わなくなった、”貯蓄型生命保険”で、最も古くから存在している歴史の長い死亡保険です。特徴は、完全に契約者が死亡しない限りは、保険会社の定める年利で毎月納めた一定額の積立金に、利息が付き、満期になると利息付き保険金が満額で受け取れます。

ここで「あれ?それって普通じゃないの?」と疑問をお持ちになる方もいるかもしれませんね。実は大手の死亡保険とは、様々な特約などがついており、ほぼ満期保険金は、その間の特約利用があれば差し引かれて満額はもらえない仕組みになっています。特約とは、怪我や病気の入院費用などの保険金が契約に入っている、生命保険のオプションですが、この特約は損害保険の契約を使っているため、”掛け捨て”です。

一方、養老保険は特約などのオプションは無く、契約者が死亡するまでずっと積みたて、利息が支払われるため元本が一切減りません。現在、かんぽ生命と通販型生命保険のソニー損害がこの保険を取り扱ってます。この保険が最も貯蓄性が高く、比較的、銀行の積立定期預金よりは利率が高めに設定されています。

貯金の仕方7:年金保険

大手生命保険会社が提供している、個人年金保険です。特徴は利率が非常に高く、途中解約しても違約金相当の費用が取られないことです。有名なところででは日本生命の”ニッセイみらいのカタチ”の保険契約で、「年金保険」のみを選択する契約で出来ます。5年〜15年の確定によって、それぞれ定期預金と同じように積立てて、利息を付与され、満期まで貯金できます。まずこの個人年金保険は「絶対に特約をつけないこと」が必須の条件です。前述したように、特約をつけると途中解約では元本が目減りします。実際に契約した経験があるのでわかりますが、利率は銀行の定期預金よりはるかに高いですね。

貯金の仕方8:個人国債

これも一般的には「え?大丈夫なの?」と素朴な疑問があるでしょう。ですが、少額投資でこれほど確実な貯蓄法は他に類がありません。国債とは政府の借金ですが、これを財務省がゆうちょ、銀行、証券会社に直接売っています。実際の国債はペーパーレスで、国債用の口座を作り、1万円以上からお金を預けるだけで、証券自体は存在しません。方法はゆうちょの金融窓口に行くのが最も簡単です。窓口で「個人国債に投資したい」と申し出れば、印鑑と身分証明で専用の口座が作れるので、そこに1万円以上の金額を預けるだけです。

2年債、5年債、10年債とありますが、この意味は、一度国債口座に預けると、1年債なら預けた日から起算して1年間は引き出せないということになります。この間、年2回の利息が受け取れ、1年債なら1年後に預けた金額は利息と共に、元本ごと丸々1円も減らずに口座から引き落とせます。固定金利なら0.05%の利率なので、毎月公募しているため、臨時収入があった時に新しく国債を1口増やせば、やり方次第で満期は一定期間、まとまって利息付きで元本が戻るので、確実に増やしたいが投資はちょっと、そういう方は”元本保証”のある国債が最も安心出来る貯蓄法でしょう。

貯金の仕方9:定期積金

あらかじめ設定した一定の金額を、保険料と同様、銀行口座などに預ける形の金融サービスです。主に組合系の金融機関、JAや信用金庫などで提供されています。銀行の定期預金と内容はほぼ同じですが、あらかじめ設定した一定の金額を「掛金」とするので、銀行とは違いは、この契約者数と経営サイドの運用次第で利息は多少差が出る場合があるということです。どうしても組織としては、会社に掛け金を投じて資金提供を受けるのが、こうした組合系の金融業なので、組織側の経営次第なところがあるのが、若干の不安材料です。

ただ、自宅周辺に大手銀行が無いようなところでは、信金は近くにあったりするので、利便性から言えば、貯蓄に便利な手段であるとは言えるでしょう。

意外な盲点?こんな貯金の考え方を実践!

巷には、いわゆる非労働収入を得ている一定の投資家が存在しているのは、誰もがご存じではないでしょうか?彼らは、一般的な消費者に大きな疑問を一つ持っています。それは『なぜ債務を買うのか?』という疑問です。人が財産を構築する上では、後述しますが”生活基盤”は非常に重要で、どの場合も初期投資は必要です。この場合のローンは、出来るだけ期間が短ければ、負債が無くなり収入のすべてを資産形成と生活維持費に回すことが出来ます。

問題は、資産形成と生活維持費に負債が含まれている場合です。この場合の『負債』とは、費用を支払う義務を負うという意味では、家賃が一番該当しています。ローンではありません。賃貸というのは、最終的には原状回復を持って持ち主に返す契約です。お金を借りてはいませんが、家という資産を家主から借りているので、純粋な負債です。

この負債の先にはゴールはありません。最後は自分が家から出ていき、後には生活基盤そのものが失われます。投資家はこれがほぼ理解できないと言います。投資には必ずリターンがあり、株なら配当金、債券なら元本と利息があります。投資には必ずリターンがあり、家にとってそれは安定した生活基盤の基礎、家には対価が発生しないということになります。

従い、家主に対して債務を負い、それで生活基盤の根底を他人の管理に委ねてしまうと、これが失われても負債が残る最悪のパターンがあります。例えば、何かの災害に見舞われる時が、家賃を払った次の日の場合の可能性もあります。

こう書くと『それは家をローンで買って失うのと同じだ』と主張する人がいるかもしれませんね。しかし自然災害は毎日、毎年同じ場所では起こりません。偶発的です。その時ローンが終わっている人で、既に資産形成に入っている場合と、その時点で失われた賃貸費用を払い、次の賃貸費用を捻出するとなれば、負債は倍以上になる場合もあるのです。

負債はお金ではなく、『自分以外の誰かに借りた物やお金を返すこと』ですから、それを生きている永久に支払い続ける場合は、場合によっては労働はずっとそのために続けなければならない借金と同等なのです。しかも、払い終えることがないのですから、資産形成が出来るのは借りている側ではなく、家主の方になります。これは、維持費用、管理費用を払い続ける場合も同じです。

貯金の仕方10:プリペイド式の電子マネーを活用

あまり聞き慣れないかも知れませんが、SuicaやWAONといえば誰でもよく知っているでしょう。同じプリペイドカードでも繰り返し入金すれば使えるので、こう呼ばれています。電子決済で便利なのは誰もでもよくご存知ですが、有効な使い方はそれほど知られていないかもしれません。

こうしたプリペイド式の電子マネーは、どうしても初回の申し込みには、500円とか口座などを準備するとか、種類や使い方は様々で迷いがちです。しかしこうした使い方を先に考えるのは大きな間違いです。なぜなら現金の場合、財布に1円が残っていても、現金払いでお札と併用できます。しかし、こちらはカードに残った1円を現金と合わせて使えません。

プリペイド式の電子マネーを活用する、正しい方法は、『入金した電子マネーを残らず使うテクニックを磨く』、これだけです。入金でも端数を入金できるとは限らないため、この入金した金額をすべて残らず使う工夫が出来れば、あなたは何がいくらで、なにが他より1円高いまで知っているということになるからです。

貯金の仕方11:ポストペイ式電子マネーを知っておく

プリペイド式の電子マネーは予め入金、つまり『前金』が必要なのに比べ、こちらは『後払い方式』を採用しています。国内では、ソニー株式会社が開発したFeliCaがあります。

買い物や交通機関で、専用の機械にかざして使う電子決済カードの一種ですが、クレジットカードと同様に利用金額を後から請求される仕組みです。利便性というより、貯金を始める前に普段、自分が出費している平均額などを割り出す際に、使った分の請求が利用後に通知されるので、データ取りに便利というところでしょう。貯金で知っておいて損は無いはずです。

貯金の仕方12:自分に債務を課す考え方

投資家は良く『私は自分自身に債務を課している』と言います。つまり、自分に投資するために他人から何かを借りていると、ちょっと面白いことを発言するのです。わざわざお金があるのに人から借金するのでしょうか?

その答えは”イエス”です。実際、現実に他人に資産を貸し付けて利益を出している企業があり、それが銀行です。借りた方は必死に元本、つまり債務を減らそうと努力しますよね。100万のお金で100万を借りるなら、返してしまえば手元に元本は戻ります。しかし101万借りている場合は、1万円分稼がねばなりません。

言い換えると、100万の元手で1万円の利益が手元に来るにはどうしたら良いか?という話です。銀行ではだからこそ預金から100万を借り受け、他人に0.01%以上の金利をつけて貸し出します。資金運用の基本的な考え方です。

自分にまとまったお金があるなら、敢えてそれには手をつけず、例えば100万円の定期預金を作れば、ATMから100万以下の借金が出来ます。その全額を消費に回す必要はありません。運用して101万戻せばよいのです。もっといえば、100万預けて80万を使い、90万に増やして口座に戻せば110万円となり、10万は普通口座に振り込む形になります。

投資家は『資産を自分を含めて誰かに貸し付ければ、お金は増える』というこことを理解しています。これはよく覚えておく価値がありそうですね。要するに人間の本能として、人は何かの義務や負担を追わない限り、努力に講じることは極めて稀ということです。

貯金の仕方13:節約ではなく、支出を減らす考え方

詳しくは後述することになりますが、人間の真理として排出する方が管理するよりも何事においても最も簡単な方法です。貯めるより使う方が気持ちが良いですよね。節約とは一定の我慢比べなので、耐久性と忍耐力が必要ですが、これは個人差があまりに大きいです。一方、消費は誰でも手軽にできます。

手段は同じで同じ快感を得られるなら、優良よりも無料、もしくは安い方が良いと思うはずです。つまり節約の本当の思考法とは、代替手段を幾つ持っているか、知ってるかの違いなのです。ケチることではありません。結果がほぼ同じならば、わざわざ似たような物やサービスに余計な出費を続けるのは、単なる浪費ではないでしょうか?

貯金の仕方14:100円貯金はなぜムダになるのか?

ここからは、投資家達の発想を転用して解説します。『少額貯金は避けるべき』というのが本当のところです。理由はシンプルで、少額出費は懐をあまり痛めることがないからです。個人的に親交がある、投資家、資産家の話を少々織り交ぜて解説したします。

道を歩いて10万円の現金を拾って警察に届けても、紛失物として取り扱ってはくれません。現金には持ち主の名前が無いからです。同時に、1円も同じだからこそ、道に1個落ちていても、無視して通り過ぎる場合が多いでしょう。しかしこれが1万円札なら誰もが振り向くのではないでしょうか?

少額のお金は使いみちが極めて狭いです。一方金額が大きれば、そのお金の利用価値は高いですよね?用途の限られたものは、そもそも関心が低いものなのです。ですから、100円や500円など、手軽な貯金は価値の高い資産にするまで非効率な手間を繰り返します。こうした少額は貯金ではなく、むしろ出費しないことで、”紙幣”にすれば効率が良いんです。

100円を10日間より、1,000円を2週間貯める方が同じ20日で100円は2,000円よりも、約43円多く貯金していることになります。つまり1日143円を節約すると、2週間で余剰金は2000円を超えますから、同じ手間で約3週間弱かかる100円貯金は、ほぼムダな努力と言わざるを得ないのです。

貯金の仕方15:目標より期間が大切!

大抵の場合、「貯金をしたい」と発想に至る理由は、将来とか目的があるから頭に浮かべるものです。しかし、投資家にこの発想はまずありません。なぜでしょうか?

それは投資家の目的は「投資先を見つけること」であって、同時に投資先から見返りを得るためです。つまり”消費したい”のではなく、”リターンを得るため”にお金を必要とします。言い換えると『貯金は目的がない仕事と同じ』という考え方です。

ただし、世の中の流行、景気は自分の都合通りには動いていませんから、チャンスを逃したらリターンを得ることはできなくなります。一方、そのチャンスを好機に投資をして上手にリターンを得られるなら、その後の景気、流行は関係無く、自分の資産は増えるだけです。

貯金の基本は、「出来るだけ1%でも高いリターンがあること」が条件です。同時に「景気や流行に左右されない」という視点が重要でしょう。更に、そのサイクルが非常に短く、人生においてそのチャンスを何度も掴む側が最終的に貯蓄を多く残せます。

2,000万円の目標があろうが、最終的にそれが目減りするなら、最後まで資産は削って行くだけで先細りします。そうではなく、手元にある10万を5年で2倍にするといった発想の方が、資産は増えます。前年度が10万で本年度が20万なら、その倍の40万を目標に掲げるのは不可能ではありません。

10万の年利0.05%は、わずか50円ですが、常に翌年の倍額を計上できる場合は、10年で10倍なのでその間、20万、30万、40万と順に金利がつくことになります。単純計算では、1年目、2年目、3年目と金利分が上乗せされることになるので、金額が積み上がればその分1ヶ月分の金利を最終的に的に手にすることになります。

10年、20年という期間中、将来何が自分に降りかかるはわかりません。しかし、貯金が毎年前年度よりも増えているなら、同時に金利も上積みされ、その時使う事が出来る、出資費用が作れます。このように、時代、潮流に左右される事無く資産を積み上げることだけが、資産家・投資家の目的であり、ただ一つの目標なのです。

貯金の仕方16:1,000万より10万が良いワケとは?

人は生まれながらに大金持ちにはなれません。『資産家の家に生まれていれば・・』そう思う人が多いでしょうが、大金持ちの家に生まれて浪費家なら、自分の代でその資産はゼロになるでしょう。1日10万使って生活すると、1ヶ月では300万、1年で3,600万、1億はたった3年以内に消えるのです。

『貯金といえど出費と同じ』ですから、使わないだけで”口座に預けるために出資する”感覚と同じです。1日10万得られるなら、それをすべて貯蓄に回しておけば、1億は3年で達成できます。こういった資産家は、この1日で得られる10万は労働で得ているわけではありません。それは投資で積み上げているのです。ですからこれとは別に、生活を支えるための労働があります。

逆を言えば生活自体、それを支える出費が少ないのであれば労働は無理をする必要がありません。従い、生活基盤が不安定な中で1,000万円貯金という高い目標よりも、毎月、必要な生活基盤を構築し、無理なく維持できた中で1日500円でも1,000円でも投資に回せば資産は貯められるのです。

従い、生活基盤を犠牲にしながら、資産形成をすること自体、無理なことです。生活基盤が不安定な中で1,000万円貯金するなら、その1,000万円で生活基盤を構築し、それ以上必要ない出費の中で、労働は出資、つまり貯金に向けられる事が大切なのです。例えば毎日お昼の食事代が1,000円なら、その半分を生活基盤のために使い、食事と生活費で相殺すれば良いとなります。

言い換えると、時給800円で毎日8時間の労働をして稼いでいるなら、労働1時間分の収入800円全てを昼食代にするのではなく、労働30分だけの費用となるよう、工夫して外食を抑えれば良くなります。たった200円だとしても、毎月4,400円は残せることになるので、この4,400円でお弁当の食材を買えば良いと考えれば、昼食は貧しくなることもありません。

貯金の仕方17:なぜ持てる人とそうでない人がいるのか?

同じ収入なのに、服や持ち物の品質が良くて、常に綺麗で清潔な暮らしが出来るといった、同条件で全く違った生活が出来る人がいます。この違いは、実は明らかな違いがあります。収入を得てそれを消費に回す人ほど、服や靴、あるいは身の回りの物品はあまり多くを持ちたがりません。そういった洗って使いまわすことで、ボロボロになったら捨てれば良いという消費活動を行います。

一方、同じ収入でも消費ではなく”自己投資”する人は、同じ物を使い回すのではなく、季節ごと、TPOや買ったものの保存方法に出費をキチンとかけているのです。部屋にタンスもクローゼットも無いか、あまりに小さければ、同じ服や靴を何度も使いまわして行くことになります。それは劣化を早めます。

しかし、ある程度こうした身の回りのものを大切に整理し、季節ごと、TPOに合わせて、使い分ける人は、そうでない人より何倍もその物の劣化は防げます。何も無い人は、常に新品で買うほか無いため、そうしたメンテンスが不要な分、常に更新費用ばかり多額にかかるということになります。

貯金の仕方18:お金持ちと”普通の人”の大きな違いは?

資産が大きいから、土地や家が大きな規模の所有が出来る財力があるから、お金持ちがお金持ちというのは、全くの誤解です。多くの資産家は、そうした資産の9割は親からの相続です。つまり新たに大きな資産に投資する必要がありません。これは農家の生活と似ています。

都心から1時間県内の近郊住宅地の近くに、農地が広がっている事があります。これは農家の家庭が自分で使う食材のためだったりと、販売目的だけで農業を営んでいるとは限りません。つまり食べるための収穫という安定した基盤がすでにあり、その出費は普通の家庭よりはずっと少なくて済む場合があるのです。

反対に、”将来のために財産を買う”という方の多くは、結果的にその財産の維持と債務返済に追われて、不確定で予想のつかない曖昧な”将来の夢”のために、必死に出費しているといえます。お金持ち、資産家にはこういった事はまずありません。スタートから既に生活基盤そのものには、維持費も出費もあまりに少ないという点が違うのです。

同じ坪数、または規模が同じ生活基盤の家庭で、ローンを抱えた家庭の場合とそうではない資産家の家の経年劣化に大きな差が出ることはありません。しかし、片方は負債を抱えながら更に維持費と補修に経費がかかることに比べ、片方は補修のみを続けていればいいだけなのです。

お金持ちと”普通の人”の大きな違いは、『身の丈に合った生活環境を持てるかどうか?』の話なのです。少なくとも生涯収入の3分の2以上をローンでやりくりする生活の方は、結局”夢”実現のためにずっと節約を余儀なくされます。

貯金の仕方19:節約を辞めればお金は貯まる?!

通常というか、普通の考え方なら収入に対して支出を抑えれば、貯金は出来るはずと考えるものですよね。しかしながら、毎日常に「お金の事で頭がいっぱい」という状態では、気力も続きませんし、それ自体がストレスになります。節約ばっかりを続けると、一人の場合は自分だけが我慢すれば良いだけの事が、これが家族といったそれぞれ別々の考え方をする人の中では、決して揃って同じ意識を共有できるとは限りません。

こうして考えてみると、本当に収入に対して必要な生活費や食費まで節約を追求することは、あまりに非現実的ということが考えられます。そこで、節約の定義を見直し、次のような考え方をトライすることで、節約を意識せずに生活レベルを少しだけ引き下げる事で、無理の無い貯金をすることができるかもしれません。

1.100均ショップで代用できるものをすべて活用する
2.徹底的に使い切るまで、物は捨てない
3.1年使用してない物は処分する
4.”便利なサービス”を利用しない

物の価値とは、人にとってそれぞれ考え方が違うものです。しかし機能だけを注視すると、同じような機能性、または食品も価格が大きく違う安い物は、デフレの影響で100均ショップでも入手できます。耐久性の高い製品でも、実用的に特に優れているわけではないのなら、価格はより低い、安価な素材の方が、結果的に常に新しく更新していけます。

また”貧乏物持ち”という言葉があるように、『いつか使えるかもしれない』と、いつまでも取って保管するより、いつも使う実用品だけすぐ手に取れる方が快適で効率的な生活が出来ます。

そして食料では、素材をよく見れば簡単な材料で組み合わせれば出来るような調味料やダシなど、そういう出費は加工食品ではなく、むしろ新鮮な食材を選ぶ方が手間はかかっても、出費は少なくて済みます。

貯金の仕方20:お金を貯めやすい仕事の仕方を覚える

『生活出費の多い人』には共通の習慣があります。まず、帰宅が非常に遅いことがあげられます。毎日仕事などで深夜までかかっている人は、家事や調理をする余裕ある時間がありません。ですから、食事はより手軽で費用のかかる手段を頼ることになります。こうした生活は、家事や調理に使う道具や食材の出費が無いから、一見、出費には差がないような錯覚をしますが、実際、調理された製品や自宅で可能な物やサービスは、原価の上に必ず”儲け”、つまり利益分が上乗せされていますから、その分の余計な出費を仕事で稼がねばならないのです。

交通費支給で都会に出勤しても、結局時間はその分、何もしない電車の利用、公共交通利用で時間を消費しています。本来であれば、その何もしない時間をむしろ仕事や家事に充てることが出来れば、同じ時間を収入や生活の充実に使えることになるのです。お金が貯められない人は、『時間はお金を出しても買えない』ということに気がついた方がお得かもしれませんね。

まとめ

具体的な金融機関の貯金サービスや、一部国債なども含め、投資家や資産家が普通に行っている行動原則、考え方など、詳細に解説してきました。また節約とは単純に支出を抑えるだけは無く、そもそも出費の質と代替手段が大切であることもお伝えしたつもりです。増税の話題が巷に多い中、是非参考にしてもらえれば幸いです。